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第十五話 古今伝授の鳥と木

last update publish date: 2026-06-06 06:17:04

 私(左大臣の大君の方)は目を覚ました。

 せっかく物語の夢を見たのに参考になりそうなことはありませんでしたわ。

 そうのお稽古をしていた中の君の手が止まった。

 中の君の箏の腕は上達しているものの、まだ人前で披露できるほどではない(あれからずっとお稽古していたんですのよ)。

「やっぱり、私には……」

「後! 落ち込むのは後にしましょう! そういうのは宴が終わってからにしないと間に合いませんわ!」

 中の君はしょっちゅう落ち込んでは手が止まりそうになる。

 だが落ち込んでいても手を動かさなければ間に合わない。

 中の君の年なら習い始めて七、八年くらいっていなければならない。

 それが習い始めて二、三年の四の姫より……上手くないとなると、ほとんどお稽古していなかったという事になる。

 とても一月ひとつき二月ふたつきの練習では…&hel

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